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デポジットマシーンが開発され、小売店の労力は大幅に軽減されました。 これは、自動販売機の逆をいく機械で、空き缶や空き瓶を入れると、お金や金券が出てくるというものです。
最近のデポジットマシーンは、容器についているバーコードを読み取り、どのメーカーのものがいくつ返却されたか、記録もとれるようになっています。 この機械のおかげで、スーパーの手間は、中の袋がいっぱいになった時にまとめて倉庫に持っていくだけになりました。
あとは業者が倉庫に回収に来るだけですから、たいしたことはありません。 しかも、ごみなら処理費を払わなければならないところを、デポジット容器だと、回収業者に渡す時に逆に業者から手数料をもらえるというわけです(1本につき2セント)。

ニューヨークのデポジットマシーンとお金引き替え所があり、機械にペットボトルを入れると引きかえ券がでます。
それをカウンターでお金にかえることが出来ます。 デポジットマシーンの登場で、スーパーの店長も「デポジットは大変ではありません」と答えるようになりました。
マンハッタンでは、多くのホームレスが空き缶や空き瓶を拾って生活しています。 空き缶を10個拾えば、パンが買えるのです。
ニューヨークの道路に空き缶が落ちていないのは、それを拾って生活している人がいるということもあるでしょう。 しかし、デポジットマシーンにホームレスが列を作るというのは、スーパーにとっては「少々困った」問題です。
そこで、マンハッタンには、ホームレス専用の回収センターができました。 そこでは、大量の缶や瓶を持ち込んでも長い行列ができないように工夫されています。
ある主婦は「物乞い専門だったホームレスが働いてお金を得るようになった」とニューヨークのデポジットを評価していました。 散乱防止の他にもニューヨーク州のデポジットは、ビールをはじめほとんどの清涼飲料水にかかっているので、ごみの減量や節税にも大きな効果をあげています。

デポジット導入後、空き缶の回収率は平均80%近くまで上がっています。 ということは、ごみになる容器が少なくなっているのです。
ごみの埋め立て処分場にも空き缶やペットボトルは落ちていません。 ニューヨーク州では、デポジット導入後1年で、埋め立てごみが20 万トン減ったと言われています。
デポジットは、散乱ごみも埋め立てごみも減らすのです。 さらに、リサイクル業者からは、デポジットはきれいな資源を集めるのに効果があると評価されています。
自治体の資源回収では、回収の手間にかかるコストを下げるため、どうしても缶、ガラス瓶、ペットボトルを一緒に集めるため、他の資源が混ざってリサイクル原料の質が落ちるのだそうです。 数年前、東京都が、ある団地でデポジット実験をおこなったことがあります。
その時、協力を断ったスーパーの担当者は、デポジットは「散乱防止にしか効果がない」と批判していました。 たしかに、ニューヨークは、散乱防止のためにデポジットを導入したのですが、ごみ減量や質のよい資源回収といった点でも、予想以上の効果をあげました。
そして、税金をいっさい使わずに飲料容器の回収・リサイクルをやってのけました。 デポジットは、財政危機に見舞われながらもリサイクルを進めなければならない自治体にとって、一石何烏もの効果が望める方法なのです。
台湾は、九州ぐらいの広さの国土に、2100万人が住む人口密度の高い国です。 それだけに、ごみ問題も深刻です、日本と同様に使い捨てが蔓延しています。
街のあちこちにある食堂や屋台では、発泡スチロールの使い捨て食器をつかい、物を買えば日本と同様タダでポリ袋に入れてくれます。 しかし、1つだけ日本と違うことがあります。
ペットボトルは、自治体に返すしくみになっているのです。 台湾政府は、ペットボトルのごみ増加を防ぐため、ペットボトルの回収率が目標の50%に達しない時は、関連事業者に減産や営業停止などの命令をだせると、法律で決めていました。
ペットボトルのデポジットは、この目標値をクリアすることがむずかしいと考えていたメーカー側を環境保護署が指導する形で、1992年から実現しました。 台湾では、清涼飲料の容器だけでなく、醤油などに使われているペットボトルにもデポジットがかけられています。
店にペットボトルを持っていくと1本につき1元(約4円)もらえます。 そして、回収した店には1本につき50銭(約2円)の手数料が入るしくみになっています。

スーパーマーケットでは、この回収をサービスカウンターでやっていました。 そこでは、持ち込まれたペットボトルをかさばらないように1つ1つつぶして袋に入れていきます。
台湾のペットボトルは、そのまま洗って何度も使うリターナブルではなく、ペット樹脂の資源としてリサイクルする一回限りの容器です。 そのため、回収する時には、つぶしたり切り刻んだりして、運びやすくするのです。
街の小さなコンビニエンスストアーでも、ペットボトルを回収していました。 狭い届内で困ることはないかと店長に聞くと、「たくさんたまったら電話して回収業者に取りにきてもらうので大丈夫」とのことでした。
回収手数料は、本数に応じて、引き取りにきた回収業者から店に直接手渡されるようです。 そして、回収業者は郊外の中間処理工場に運び、そこで色別に梱包し直し、運びやすい塊にします。
回収業者には、飲料メーカー各社でつくった団体から、中間処理手数料や店に払ったデポジット代金などが支払われます。 このように、台湾のペットボトル回収には、税金はいっさい使われていませんが、回収に協力した人、居、業者にはそれぞれお金が支払われ、損をしないしくみになっています。

それどころか「ペットボトル回収」という新しい産業が生まれ、雇用の創出につながっていました。 リサイクルの受け皿回収したペットボトルは、繊維原料として使われますが、毎日大量に出てくるペットボトルを台湾だけでは再利用しきれません。
そこで現在では、回収したペットボトルの一部が中国に輸出されているということです。 なにしろ回収率は、デポジット制にしてから79%にはね上がりました。
それまではどんなにがんばっても50%に及ばず、法律で規定した目標を達成できずに台湾政府から罰則を受けるところでした。 台湾のケースをみますと、ペットボトルにデポジットを導入にすることは回収率を上げるのに非常に有効ですが、それだけでは再資源化の能力を超えてペットボトルが集まり、その資源を囲内で使いきれなくなる恐れがあることがわかります。
リサイクルの実をあげるためには、デポジットの工夫などで回収率を上げるだけでなく、 1リサイクルされるペットボトルの量に見合うよう、再資源化の能力を高める。 2再資源化能力が一気に高まることは期待できないので、資源として再利用に回るスピードを緩やかにするため、リターナブルのしくみを活用する。
このような原則をしっかり打ち立てる必要があります。
日本のペットボトルの回収率は、現在たった数%にすぎず、大部分がごみ処理場に行くという悲惨な状況です。

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